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企画趣旨:海岸工学にまつわる本の紹介コラム

はじめに

 『海岸工学とは,どういうものか?』と興味を持って頂いた方が,書物を通して,その興味を探求したい時に,どういうものを読めば良いのか? というような質問が出てくる.そういう時にアドバイスをできるようなコラムを提供できれば良いですね,という意見から始まった広報プロジェクトとして,書評のコラムの連載を開始します.想定される読者は,一般の方だけでなく,専門家まで対象とします.

 一般の方にしてみれば,まちの本屋の本棚に行っても,なかなか海岸の本が見つからないし,図書館に行っても,書庫に格納されているようなマニアックな本は,検索しても引っかからなかったりする.専門家も案外,見過ごしている書物があるかもしれません.あるいは,昔読んで良い本だったんだけど,その出典が思い出せないので,もう一度読みたくても読めないこともあったりします.あるいは,初見の難解そうな印象から,その後に開く機会も無く,避けていた本も,「そう読めばいいのか!なるほど」と,評者の体験が解読のヒントになることを期待しています.

 コラムの対象となる書物は,海岸のみならず,海洋,河口,港湾などの沿岸の水域の事象に関わると信ずるものであれば,なんでも良いと考えている.大風呂敷を広げると,取り合わせの妙で,予想を超えた面白いものが出て来たりするんじゃないか、現在購入できる本だけではなく,絶版の本も対象とします.一般の方にとっては,絶版本を紹介されても仕方が無い,という意見もあるかもしれませんが,図書館に依頼するれば読める場合が多いです.なにより,この企画の趣旨は,読むべき本をリストアップすることだけでなく、本を紹介することを通じて,書き手が,海岸工学に悩める読者に,個人的なアドバイスをすることです.それゆえに,関連するオマケ情報など,WEB にリンクしていると,コラム読者として,なんだか得した気分になり,それで十分にうれしいものだ.

方針

 紹介者は,年齢を問わずできるかぎり多くの人に執筆いただきたいと考えています.もちろん,自著の紹介だって構いません.どこがポイントになるか,著者本人から,読み方の切り口を与えていただけると,手に取りやすくなる.あるいは,若手の方に「著者にたずねて」形式のインタビュー書評もおもしろいかもしれません.コアメンバによる不定期の連載と,書き手が次の書き手を紹介するバトン型,そして,寄稿によるものと,3本柱で考えています.  なお,同じ本を複数の方から書評いただいても構わない.異なる切り口が,読者の理解を深め,なるほど,そうも読めるのか!と思わず膝を打つだろう.いわゆる「1粒で2度おいしい」話である.決して,二番煎じとは言わない.二度目にとりあげる人は,コラム読者の期待のハードルが高くなっているのだから.

さて,以上のようなコラムをさっそく読みたいと思っているのは,私だけだろうか? 本コラムは,cecom で回覧し,coastal.jp にもWEB 掲載されます.

企画発起者 北野利一,広報・出版小委員会 小委員長 川崎浩司

本の紹介

1.
ハワイの波は南極から:永田 豊(紹介者 北野利一)(2013年11月掲載)
2.
海洋の波と流れの科学:宇野木早苗・久保田雅久(紹介者 宇野宏司 )(2013年12月掲載)
3.
渚と科学者:J.S.トレフィル(山越幸江 訳)(紹介者 重松孝昌 )(2014年6月掲載)
4.
いまさら流体力学?:木田重雄(紹介者 小竹康夫 ) (2014年7月掲載)
5.
海洋の科学-海面と海岸の力学:W.バスカム(吉田耕造,内尾高保 訳)(紹介者 栗山善昭)(2014年8月掲載)
6.
現場のための海岸工学 (高潮編)、現場のための海岸工学 (侵食編)、実務者のための海岸工学:豊島修(紹介者 首藤伸夫)(2014年10月掲載)
7.
祈りの海:グレッグ イーガン(紹介者 柿沼太郎)(2015年6月掲載)
8.
日本の海岸侵食:宇多高明(紹介者 宇多高明)(2015年8月掲載)
9.
科学の文化史,一般気象学,海の波を見る(紹介者 光易 恒)(2015年12月掲載)
10.
海洋生物学 地球を取り巻く豊かな海と生態系:Philip V. Mladenov(紹介者 檀 和秀)(2016年10月掲載)
11.
Water Wave Mechanics for Engineers and Scientists:Robert G Dean and Robert A Dalrymple (紹介者 ブリッカー ジェレミー)(2017年4月掲載)
12.
大数学者:小堀憲(紹介者 橋本典明)(2017年6月掲載)
13.
The Applied Dynamics of Ocean Surface Waves:Chinang C. Mei(紹介者 間瀬 肇)(2017年10月掲載)
14.
海の温暖化 変わりゆく海と人間活動の影響:日本海洋学会 編(紹介者 茅根 創)(2018年9月掲載)
15.
水理公式集:土木学会水理委員会水理公式集改訂小委員会 編(紹介者 原田英治)(2018年12月掲載)
16.
Lessons from the Sand:Charles O. Pilkey and Orrin H. Pilkey(紹介者 渡邊国広)(2019年3月掲載)
17.
Chaotic Vibrations: An Introduction for Applied Scientists and Engineers(紹介者 青木伸一)(2020年9月掲載)
18.
ベルヌーイ家の遺した数学(紹介者 川崎浩司)(2020年12月掲載)
19.
灯台の光はなぜ遠くまで届くのか(紹介者 北野利一)(2021年1月掲載)
20.
天橋立物語-その文化と歴史と保全-(紹介者 喜岡 渉)(2021年1月掲載)
21.
ゆるキャン△(紹介者 北野利一)(2021年7月掲載)
22.
温暖化の<発見>とは何か (紹介者 宇野宏司)(2022年2月掲載)
23.
The mechanics of scour in the marine environment(紹介者 Bricker, Jeremy)(2022年6月掲載)
24.
Boundary-Layer Theory (Ninth edition)(紹介者 田中 仁)(2022年7月掲載)
25.
水理模型実験の理論と応用 ―波動と地盤の相互作用―(紹介者 鈴木崇之)(2022年9月掲載)
26.
砂 -文明と自然- (紹介者 辻本剛三)(2022年12月掲載)