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水理模型実験における地盤材料の取扱方法に関する研究小委員会

Contents

小委員会の概要と役割

 水理模型実験では,縮尺の設定に際して,フルード相似則を用いることが多い.しかしながら地盤材料を用いる場合にフルード相似則に従い幾何縮尺を厳密に適用すると,例えば現地の砂に対して模型では粘土を用いることになり,材料性状の違いから実験結果は現地の現象を適切に再現したことにならない.そこで水理学分野では,同質でできるだけ小さな材料を用いる手法が一般的に適用されているが,実験結果を現地換算する際に材料の幾何学的相似則および力学的相似則の相違を考慮する必要がある. 一方,地盤工学分野で従来から活用されてきた遠心載荷装置で水理模型実験を行うための手法が開発され,適用事例が海岸工学講演会などでも報告され始めている.遠心載荷装置による水理模型実験においてもフルード数を一致させる相似則を用いるが,水理学分野で用いるフルード相似則では1G場を前提とするのに対して,遠心載荷装置では現地と模型の圧力場を一致させるために遠心力場に応じて重力加速度を変化させた相似則を用いていることから,水理学分野と地盤工学分野の研究者において相似則を含めた実験の整合性および結果の取り扱いに対する共通認識を得るには至っていない.
 そこで本小委員会では,①水理学分野および地盤工学分野における既往研究における地盤材料の取り扱いをレビューし,②両分野で用いる相似則の整合性や,実験結果を現地換算する際の留意点を整理して,③水理模型実験における地盤材料の取り扱い方法について一定の方向性を示すことを目的とする.

活動状況

活動結果は随時更新します.

第1期:2016年6月~2018年6月

  小委員長 名古屋大学大学院 水谷法美 教授(2016年6月~2017年6月)
       大阪大学大学院 荒木進歩 准教授(2017年6月~2018年6月)

第1期の主要な活動(第1期の活動の詳細はこちら

土木学会全国大会研究討論会

  • 2016年9月9日(金)13:00-15:00(東北大学)
  • 座長   水谷法美小委員長
  • 話題提供(当日配布資料をPDFでご覧頂けます
    • 鈴木高二朗委員「港湾・海岸構造物における洗掘と水理模型実験について」
    • 鈴木崇之委員「砂浜海岸における現地調査,および室内実験における底質移動実験」
    • 飛田哲男委員「地盤模型実験と相似則」
    • 松田達也委員「土粒子-要素に着目した水際における地盤挙動の考察」

海岸工学講演会前日シンポジウム

  • 2018年11月13日(火)17:30-18:00(とりぎん文化会館)
  • 『地盤・流体・構造物の連成問題の解析・分析手法構築にむけて ~ 混成堤式防波堤マウンド下部からの吸出現象を例に ~ 』
    • 第一部『地盤・流体・構造物の複雑な連成問題の相似則を模型実験で読み解く』
      • 座長:荒木進歩 大阪大学大学院准教授
      • 話題提供1:港湾空港技術研究所 鈴木高二朗氏「1G場の模型実験と縮尺」
      • 話題提供2:東洋建設 宮本順司氏「遠心場実験の適用性」
      • 話題提供3:名古屋大学大学院 中村友昭准教授「水理分野からの数値解析」
      • 話題提供4:京都大学大学院 藤澤和謙准教授「地盤分野における数値解析」
    • 第二部『地盤・流体.構造物の連成問題のさまざまな現象を考える』
      • 座長:有川太郎 中央大学教授
      • 話題提供5:下園武範 東京大学大学院准教授「紙芝居:水理編」
      • 話題提供6:前田健一 名古屋工業大学大学院教授「紙芝居:地盤編」
    • 総合討議『地盤・流体・構造物の連成問題をより多くの皆さんに理解頂くために』
    • 閉会挨拶:海岸工学委員会委員長 岡安章夫 東京海洋大学教授

ワーキンググループ活動

  • レビューWG:各分野における既往の研究成果のレビュー
    • 主査(水) 中村友昭委員
    • 主査(土) 松田達也委員
  • 事象明確化WG:対象事象の整理
    • 主査 前田健一委員
    • 副査 下園武範委員
  • 実験WG:遠心実験と1G実験の比較検討
    • 主査 鈴木高二朗委員実験 実施機関(名古屋大学,中央大学,不動テトラ,東洋建設)

第2期:2018年6月~2019年6月

  小委員長 中央大学 有川太郎 教授

  • 第一回会合<終了> 2018年9月11日(火)10:00-12:30(土木学会)
    • 海講前日シンポジウムの運営について、第2期の活動方針について

  • 第二回会合<終了> 2018年11月15日(木)12:10-13:10(とりぎん文化会館)
    • 海講前日シンポジウムの実施報告、第2期の活動方針について(継続)

  • 第三回会合<終了> 2019年1月8日(火)9:30-12:00(土木学会)
    • 第2期の活動方針について(継続)ほか
    • 話題提供:加藤史訓委員『前浜地形の耐波侵食性向上に資する砂礫混合養浜手法の検討』
  • 第四回会合<終了> 2019年4月11日(木)9:30-12:00(土木学会)
    • 第2期の活動方針について(継続)ほか
    • 話題提供:松田達也委員,宮本順司委員『前浜・海浜変形を対象とした地盤分野からの実験的アプローチについて』

第3期:2019年6月~2021年6月

 小委員長 中央大学 有川太郎 教授

  • 第一回会合<終了> 2019年6月27日(木)10:00-12:30(土木学会)
    • 第3期の活動方針について(第2期から継続)ほか
    • 話題提供:
      • 加藤史訓委員『養浜事例(2019.1.8提供話題)の再確認』
      • 藤澤和謙委員『土表層の侵食・変形モデリング』
      • 高橋英紀委員『遠心力場での波による地盤の状態変化と破壊』
      • 鈴木崇之委員『底面岸沖方向圧力変動の室内および現地計測』
  • 第二回会合<終了> 2019年8月28日(木)14:00-17:00(土木学会)
    • 小委員会活動のとりまとめ方針についてほか
  • 第三回会合<終了> 2019年10月25日(金)12:10-13:10(かごしま県民交流センター)
    • 小委員会活動のとりまとめ方針(報告書の目次案と分担案)についてほか
  • 第四回会合<終了> 2019年10月28日(月)13:20-16:15(港湾空港技術研究所)
    • 港湾空港技術研究所での遠心力裁荷実験速報および実験施設見学:高橋英紀委員
    • 報告書各分担の進捗報告ほか
  • 第五回会合<終了> 2019年12月17日(火)9:30-12:30(土木学会)
    • 報告書各分担の進捗報告ほか
    • 話題提供:
      • 池野正明委員『土砂連続式に基づく洗掘時間の模型縮尺の適用例』
      • 宮本順司委員『東洋建設での遠心力裁荷実験計画案』
  • 第六回会合 2020年2~3月頃(東洋建設)≪新型コロナウィルス感染症の影響により中止≫
    • 報告書各分担の進捗報告ほか
    • 東洋建設での遠心力裁荷実験速報および実験施設見学
  • 第六回会合<終了> 2020年4月2日(木)15:00-16:30(Web)
    • 報告書とりまとめに向けた各担当の進捗・討議(2)
    • 土木学会出版企画スケジュール等確認
  • 第七回会合<終了> 2020年7月17日(金)10:00-12:00(Web)
    • 報告書とりまとめに向けた各担当の進捗・討議(3)
  • 第八回会合<終了> 2020年9月11日(金)13:00-15:00(Web)
    • 報告書とりまとめに向けた各担当の進捗・討議(4)
  • 第九回会合<終了> 2021年3月22日(月)9:00-12:00(Web)
    • 報告書(出版物)進捗確認
  • 第十回会合<終了> 2021年6月9日(水)10:00-12:00(Web)
    • 報告書進捗・販促計画確認,研究会への移行について

上記以外にも各章担当者会議,編集事務局会議など随時開催

小委員会メンバー

その他

本小委員会は2021年6月をもって終了し、
波動と地盤の複合場における地盤材料の取扱方法に関する研究会』に活動の場を移します。

小委員会の活動成果の取りまとめ

『水理模型実験の理論と応用 ―波動と地盤の相互作用―』と題した図書を土木学会から出版致しました。是非、ご参照ください。