沿岸まちづくりにおける経済学的手法検討小委員会
小委員会の概要と役割
本小委員会では,今後予想される海面上昇と高潮・高波による被害の拡大に対応する最適な沿岸まちづくり施策について研究することを目的とする.
今後,厳しい財政制約の中で不確実性の高い気候変動に適応していくには,堤防嵩上げによる海岸整備のみならず高台移転などの陸側での施策も必要である.施策のオプションを積み上げたうえで,どの施策をどのタイミングでどの程度の規模で行うかが重要になってくる.すなわち,気候変動予測における不確実性を考慮し,背後地の将来変化も考慮した上で,期待純便益を最大化するような海岸保全施設整備・計画および高台移転等のまちづくり施策の方法論に関する研究を体系化する必要がある.
将来に実現し得るシナリオを網羅的に考慮しながら,海岸施設整備の組合せや,堤防嵩上げのタイミングと高さおよび回数,養浜の頻度と規模,高台移転等の土地利用施策について,タイミングと施策の組み合わせの最適化手法を示す.
活動状況
小委員会
- 第1回 2021年12月17日 9:00~12:00(Zoom)
- 藤見:「気候変動の不確実性を考慮した堤防嵩上げの動的計画」
- 第2回 2022年1月27日 13:00~16:00(Zoom)
- 志村:「気候変動による沿岸ハザードの将来変化予測」
- 奥田:「海岸行政における実態」
- 第3回 2022年2月24日 15:00~18:00(Zoom)
- 瀬木:「気候変動の不確実性を考慮した治水施設整備のリアルオプション分析」
- 有川:「coral法を用いた紀宝町における津波避難計画に関する一考察」
- 第4回 2022年3月29日 15:00~18:00(京大防災研+Zoomハイブリッド会議)
幹事会
- 第1回 2021年12月14日 19:00~20:00(Zoom)
- 第2回 2022年3月15日 13:00~15:00(Zoom)
- 第3回 2022年3月29日 14:00~15:00(京大防災研)
研究助成
- 科研費 基盤研究(B) 2022~2025年度
- リアルオプション理論を用いた気候変動を踏まえた海岸保全施設の整備計画の最適化(研究代表者:安田誠宏)
- 統計数理研究所 2022年度共同利用(一般研究2)
- 津波および高潮シミュレーションによる沿岸部の浸水リスク評価(研究代表者:北野利一)
小委員会メンバー