東北太平洋沿岸,特に岩手,宮城,福島県での学術調査(緊急復旧調査を除く)開始時期の決定について,客観的な(以下の)条件について検討し,国内外の現地調査を計画している皆様に周知させて頂きたいと考えています.
まず,国内の参加者のみで構成される調査グループに対しては,現地調査開始の条件を以下とさせて頂きます.
- 1) 被災地の救命活動および行方不明者の捜索活動の規模が縮小し,復旧フェイズに入る.
- 2) 安全が確保される(特に原子力発電所の問題が終息する).
- 3) ガソリンや物資の供給がある程度落ち着き(被災者に行き渡るようになり),道路の状態も緊急車両以外の車両も通行できるようになる.
- 4) 調査者自身がレンタカーや宿泊の手配を行うことが出来る.
また,海外からの調査チームには日本人研究者1名が同行し,ホテル等の予約やレンタカーの手配・運転等を担当する必要がありますので,以下の条件を加えることとします.
- 5) 海外機関の調査隊に帯同する研究者が,大学において学生の安否確認が終了し,研究者自身の判断で研究活動ができるようになる.
上記の条件により現地調査が可能かどうかを判断するために,数日中に先遣隊を派遣して検討を行い.皆様にお知らせすることとします.
2011/3/16 今村文彦・越村俊一・堺 茂樹・小笠原敏記・高橋智幸・首藤伸夫