2011年3月11日,マグニチュード9.0の巨大地震が三陸沖で発生しました.この地震により引き起こされた津波は太平洋沿岸の広い範囲に来襲して甚大な被害を与えています.そのため,被災地の復興計画や将来の防災計画,その他の地域での津波防災の再検討に資することを目的として,津波に関する現地調査を実施してきました.現地調査には約50組織から150名以上のメンバーが参加しており,調査範囲は北海道から沖縄県まで渡っています.
地震発生から約四ヶ月後にあたる7月16日に,合同調査グループとしての最終的な報告会を開催いたしました.合同調査グループ全体としては最初で最後の報告会となります.287名の参加者にお集まりいただき,22名の研究者や実務者の皆さんにご発表いただきました.午前9時半から午後6時近くまでにおよぶ長時間の報告会でしたが,発表内容は興味深いものばかりで,質疑応答も活発に行われました.
ご発表いただいた皆さん,ご参加いただいた皆さんに,この場をお借りしてお礼を申し上げます.本当にありがとうございました.
日 時 | 2011年7月16日(土)9:30~17:30 |
会 場 | 関西大学 高槻ミューズキャンパス 〒569-1098 大阪府高槻市白梅町7-1 |
参加者 | 287名 |
準備中です.しばらくお待ち下さい.
司会:安田誠宏(京都大学)・後藤和久(千葉工業大学)
高橋智幸(関西大学)
森 信人(京都大学)
<北海道・青森県>
「北海道および青森県における東北地方太平洋沖地震津波の実態に関する野外調査」 中村有吾(北海道大学)
<岩手県北部>
「岩手県北部の沿岸における津波被害の特徴」 小笠原敏記(岩手大学)
<岩手県南部>
「岩手県南部を中心とした津波調査の報告」 柴山知也(早稲田大学)
<宮城県北部>
「宮城県北部における津波痕跡調査」 柿沼太郎(鹿児島大学)
<宮城県南部>
「宮城県南部沿岸域における津波被害の特徴」 今井健太郎(東北大学)
<福島県>
「福島県沿岸域における津波の実態」 原口 強(大阪市立大学)
<東北地方>
「東北地方における津波浸水範囲および津波被害の調査 ー津波来襲状況の解明と被害関数構築に向けてー」 越村俊一(東北大学)
<東北地方>
「津波の河川遡上」 田中 仁(東北大学)
<関東地方>
「関東沿岸における津波の実態と被害状況」 佐々木淳(横浜国立大学)
<東海地方>
「東海地方における津波特性」 川崎浩司(名古屋大学)
「構造物による津波防護機能とその限界」 佐藤愼司(東京大学)
「仙台平野を中心とする津波被害実態と堆積物調査報告」 後藤和久(千葉工業大学)
「2011年東北地方太平洋沖地震の縮尺1:25,000広域津波被災マップ:空中写真実体視判読による検討」 宇根 寛(日本地理学会)
「津波波形からみた東北地方太平洋沖地震の津波波源」 佐竹健治(東京大学)
「港湾における津波被害」 富田孝史(港湾空港技術研究所)
「産総研による日本海溝沿いの津波痕跡調査」 宍倉正展(産業技術総合研究所)
「電力中央研究所による津波に関する調査報告」 榊山 勉(電力中央研究所)
「岩手県沿岸の海岸林と集落の津波被害状況」 星野大介(森林総合研究所)
「現地調査から見た津波浸水高の分布の特徴」 林 豊(気象研究所)
「海岸堤防の被災状況と仙台平野における津波痕跡分布の特徴」 諏訪 義雄(国土技術政策総合研究所)
「海上を進行中の津波の波頭等の計測」 神谷 泉(国土地理院)
森 信人(京都大学)