論文番号 169

著者名 高橋敏彦・沼田 淳・高橋庄史

論文題目 高波来襲時の緩傾斜堤の被災に関する実験

討論者 安田孝志(岐阜大学)

質疑

 根入れを深くして被災を阻止した場合,堤脚水深が増大し,危険度が増すので はないか。

回答

 今回の実験では、緩傾斜堤基礎工の根入れ深さを緩傾斜堤の設計の手引き(建設省)に従って次のように設定しました。1.堤を汀線より沖側に設置したとき 2.堤を汀線より陸側に設置したとき 2の場合、根入れ深さが浅かったためと考えられますが、堤上に砂が無くなってからごく短時間で被覆ブロックが被災する傾向が見られました。従って、高波の継続時間との関連で根入れ深さを慎重に考慮する必要があると考えております。なお、緩傾斜堤を設置すると設置位置に関係なく、自然海浜に比べ堤前面の深掘れが大きくなる傾向が認められますので、堤前面の砂浜が無くなった状態での海水浴等に対する危険性は増大すると考えられます。

 

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