論文番号 116

著者名 栗山善昭

論文題目 沿岸砂州の短期変動特性

討論者 田中茂信(建設省 土木研究所)

質疑

 砂州の変動特性の幅が100m程度であり,海底勾配(1/100)と潮差(1.5m)を考えると,潮位による影響が無視できないと思われるが,どう考えるか?

回答

 波高が同じであっても,潮位が異なることによって砂州頂部の砕波率などが変化するので,大潮と小潮とで砂州の変動特性が異なる可能性はあると考える.ただし,砂州の岸側と沖側を含む範囲で海底勾配を考えると1/100くらいになるけれども,沖側斜面だけを考えると1/30ぐらいなので,ここでは,潮位との関係で海底勾配を考慮する必要はないと考える.

 

討論者 武若 聡 (九州大学)

質疑

 今回の論文では,岸沖地形変動を「見かけの形」から分類しているが,岸沖漂砂量という観点から議論する必要性,また,これにより結果の解釈が変わることはないか?

回答

 岸沖漂砂量を考慮すること,すなわち砂州よりも岸側の地形変化を考慮することによって結果の解釈が異なってくる可能性もあるので,今後,この点を検討していきたいと思う.

 

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