序文 (本間 仁,昭和41年11月)

海岸工学講演会が初めて東北の地で開かれるについて,その企画および準備
にあたられた準備委員会の方々にまず感謝したい.

本年9月には海岸工学国際会議が日本で開かれたが,その直後にもかかわらず,
このように多数の論文がこの講演会に寄せられたことは,わが国の海岸工学
が短時日の中に急速に層の厚さを増したことを物語るものであると思う.過
日の国際会議はいろいろな点で有意義であった.海外との知識の交換,わが
国の実情の紹介はもとより,若い研究者や技術者がこの種の会議から体得し
たものが少なくないと思う.外国では相当に経験ある人でも講演や講義の前
には十分に発表の練習をするということを2,3の人から聞かされたが,発表技
術の研究ということはわが国でももっと推進される必要があろう.それと同
時に前刷の意味も持つこの講演集の内容もきわめて重要である.国内で行な
われる講演会はこのような意味でも大切な催しであり,今後も開かれる国際
会議と関連して発展させて行きたいものである.

終りにこの講演会のために格別のお骨折りをいただいた東北大学はじめ地元
の各機関,諸会社の方々に重ねてお礼を申述べるとともに,講演集の編集の
ために尽力された海岸工学委員会論文編集小委員会の委員および土木学会編
集課の方々に厚く感謝の意を表わす次第である.

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